ボート釣りあれこれ 楽しい釣行後の「後片付け」
【楽しい楽しい釣りが終わった後】

■楽しい釣り遊びの一日が終わりました。釣果によって明暗が分かれるところですが、大漁だった人はまた楽しめばいいし、貧果に嘆く人は「次こそ」とまた来ればいいのです。どうあれ、釣りは何度やっても楽しい!
■で、釣り道具を車に積んで(自転車や電車の方もいらっしゃるでしょうが)家路を急ぎますが、家に着いたら今日一日遊んだ道具たちの後片付けです。ちょっと疲れる作業ですけど、あまり神経質になると、釣りの楽しさが半減してしまいます。私も最初は釣り専用の洗剤や消臭剤を使って道具を洗っていましたが、だんだんと「面倒くさく」なってきます。要は、そこまで「毎回」やる必要はありません。汚れがよほど気になった時くらいでいいのです。
■必要最低限の片づけでOK。私の場合は自宅の駐車場でホースで水をかけて一気に済ませてしまいますが、以前はアパート・マンションでしたので「お風呂場」が片付けの場所で、シャワーで済ませました。遊びで疲れていますから、ササッと済ませてしまいましょう。私はそれで十ン年、何の支障もありませんでした。
【要は水をぶっかけて洗えばいいのです】

■釣りが終わった後の釣り道具は潮を被っています。その潮を落とすには「水」で十分。魚の生臭さが気になる人は洗剤や消臭剤を使うしかありませんが、魚の臭いというものはいずれ「慣れ」ます。小物はバケツに入れて水道水でまとめて洗い流しましょう。どうしても生臭さが残るのはクーラーです(ボウズの時は関係ないですけど…)。ヌルヌルが残っていたら、手で拭きながら水を少し勢いよくかけるか、雑巾でゴシゴシ擦りましょう。サバなどの粘液はちょっと手強いですけど、水で丁寧に洗い流せばけっこう臭いの元はとれます。バッグも水で流して、あとは乾いた布で拭いたら、陰干しです。直射日光だと痛みが早くなってしまいますから。
■ロッドキーパーやプライヤー、ナイフなどの小物は新聞紙を広げて並べて乾かせばOK。ただ、仕掛けを再利用する時、針が付いていたら用心してください。洗い流す時、細かいものが水で流れたりしますから、それも気を付けてください。
【フィッシング・ウエアもとりあえず水で 自動膨張タイプのライフジャケットはダメ】

■フィッシング・ウェアも水でOKです。ただ、以前はゴアテックス素材のウェアを着ていましたので、これだけはけっこう気を使って、タライか動かさない洗濯機での浸け置き洗いが基本でした。中には洗濯がOKのものもありますし、今はゴアテックス並みに高性能で洗濯出来るものがありますから、裏についているタグで確認してください。しかし、経年劣化は避けられないので撥水機能を復活させるワックスのようなものが売られていますから、それで定期的にメンテナンスすれば長持ちします。高いものですから、長く使いましょう。
■私は今では、漁師さん御用達のポリ引きカッパです。これは水に浸けて置いて、魚のヌルミが付いていたらブラシか雑巾で擦って取って、後は陰干し。まあ、これも汚れてはきますから、たまには洗剤で洗ってあげるといいでしょう。ポリ引きはゴアテックスのように撥水機能回復のメンテナンスなんて不要です。なんせ、そんなにお高くないので買い替えやすい。穴が開けば同じような端切れを接着剤で付ければOK。オヤジに見た目なんて関係ありません。
■気を付けなければいけないのは「自動膨張式のライフジャケット」です。これは、水でフューズが融け、それでボンベから圧縮空気が出る仕組みで、その部分はジャケットの内側に入っていますから、通常仕様で水が入ることはないのですが(たまに雨の日など、膨れてしまうことがあるようです)、ホースで水をかけて、もしその内側のフューズに何かのはずみで水がかかったら、一発で満開です。これは、水を絞ったタオルで丁寧に拭いて、潮気を取りましょう。
【タックルの簡単なメンテナンス】

■美味しい獲物を釣り上げてくれた(ボウズもありますけど…)タックルですから、これは少しばかり愛情を注いでメンテナンスしましょう。とはいえ、毎回の釣行でそれほど手をかける必要はありません。竿は水をかけて潮気を取り、絞った雑巾で拭いてやり、陰干しすればOKです。これは釣り具職人さんから聞いた話ですが、竿を洗うのにぬるま湯は使わない方がいいとか。竿の塗料に湯気はあまり良くないそうです。
■竿を拭いてやるときに簡単なひと手間で竿は長持ちします。要はガイドの輪っかを拭いてやることです。潮にはいわゆるニガリ(炭酸マグネシウム等)が含まれていますので、それが付着します。雑巾でクリクリッと拭いてやってください。小さいガイドはちょっとやり難いですけど。

■次はリールですが、最近のリールは防水仕様になっていますのでマニュアルを読んで、水で丸洗いできますから、PEラインも水でジャブジャブやって潮抜きしてください。楽です。私のように少々古いアブは気を付けてPEラインにチョロチョロ水を気長にかけて潮抜きをやりますけど、後は手で水をすくって各部を洗います。まあ、古いリールの場合はたまに分解掃除しますけど…。PEラインは消耗品として割り切るのも手です。けっこう今は安くなっていますから、定期的に交換するとか。マメに潮抜きしないとすぐに劣化します。
■リールの稼働部には「オイル」と「グリス」を分けてメンテナンスしますが、これはリールによって若干違うようなので、マニュアルに従ってください。まあ、目安としてはラインガイドはグリスで、後はオイル。分解メンテナンスやるような人には説明不要でしょう。
■リールにしても何にしても乾かすのは「陰干し」が鉄則です。紫外線は素材の劣化や褪色を早めますので。
【車の潮対策】

■意外と気を使わなければならないのが、釣行に使った車のメンテナンスです。といっても特別なことでは無く、とにかく水で洗い流しておけばいいのです。けっこう乗りっ放しにしている人もいるようですけど、釣り場の近くの駐車場には潮風が吹いています。時には飛沫となって車に吹き付けます。風の強い日に釣りを終えて車に戻ると、フロントガラスに潮が付いてキラキラしているなんて事もあります。ガラスは錆びませんが、いくら塗装がしてあるとはいえ、車は鉄ですから錆びます。釣行数回に一度は洗車しましょう。潮は水だけで落ちます。
【お魚調理後の臭い】

■これも釣りの後片付けの一つでしょう(ボウズの時には不要ですが…)。家の中を魚臭くするのは、魚を捌いた後のアラや内臓です。食べてしまえば関係ないのですが、サバの頭は喰えません(喰いません)。その対策として、船の上でサバなどは開きに即捌いて、頭と内臓はカモメにお裾分けしますが、慣れれば簡単にできます。一番の生臭さの元が避けられます。
■一般に高級魚(マダイ、ヒラメなど)は内臓の量が少なく、あまり臭わないと云いますが、直接ゴミ箱に捨てると翌朝には台所がウッとくる臭いで充満します。対策として、内臓をフライパンで炒ってから捨てる人もいます。それほど手をかけなくても、ビニール袋を二重にした中にアラや内臓をいれ、口を堅く縛ればある程度臭いを押さえることはできます。
■とはいえ魚臭さを完全に無くすというわけにはいきません。一番の「対策」は慣れることです。魚臭いのは「魚が釣れた」証、と喜ばしく思えるようになれば、もう立派な釣り師。ご家族にも臭いに「慣れて」頂くしかないでしょう…。
■以上、誠に大きなお世話のような気もしますが、あまり真面目に釣具の片づけをやっていると、釣行そのものが億劫にもなりかねません。極力簡単に済ませましょう。
■船釣りなどでベテラン釣り師の方は毎回、潮で白く固まった合羽に身を包んで、リールの潮噛み(リールの中で潮が固まってしまう)などものともせずに魚を釣り上げている人もいます。
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■これからボート釣りを始められる方のご参考にでもなれば。

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